日本では掛け声が多くありますが、その意味や語源を知らずに使っている人が大半だと思います。
私もその一人です。
ちょうど1年前ですが、家を建てる時に地鎮祭の儀式を執り行いました。
地鎮祭はその土地の守護神を祀り、土地を利用させてもらうことの許しを得る儀式です。
土地の四隅に青竹を立て、その間を注連縄で囲って祭場として、氏神神社の神職のもと、施工業者・設計者・施主で執り行いましたが、その中で、施主である私と妻が鍬入れや鎌で刈る仕草をしながら「えい、えい、えい」と声を出すという儀式がありました。
神職の方から「大きな声でお願いします」と言われ少し恥ずかしい気持ちがあり、もじもじしていると、その様子を見た神職の方が、「えい、えい、えい」の掛け声の意味を教えてくれました。
「えい、えい、えい」は「栄、栄、栄」という字を書き、土地の氏神様に「安全祈願」や「家の繁栄」を願い、氏神様にその思いを届けるために大きな声を出すとのことでした。
意味を知った私は恥ずかしさが自然と消え、今まで出したことの無いような力強い声で「えい、えい、えい」と声を出すことができました。
意味を知って声を出すのと、知らずにただ大きな声を出すのでは、気持ちの入り方が変わってくることを実感いたしました。
他にも、昔から伝わっている掛け声の意味や語源を調べてみると、いつもより気持ちが入った掛け声が出せるかもしれません。
※ちなみに一本締めなどに使う掛け声の「いよぉー」は「祝おう」が語源という説もあるようです。
(口)