二百十日

 どっどど どどうど どどうど どどう
 青いくるみも吹きとばせ
 すっぱいかりんも吹きとばせ
 どっどど どどうど どどうど どどう

台風シーズンが近づいてくると、宮沢賢治の「風の又三郎」を思い出します。
村の小学校に転校してきた少年と、村の子供たちの不思議なお話です。

子供たちは、又三郎は風の神の子だと思っています。又三郎が何かすると風が吹くし、転校してきたのが「二百十日」だからです。

「二百十日(にひゃくとおか)」は立春から数えて210日目のことです(そのままですね)。強い風が吹き台風が来る頃といわれ、農家の厄日ともいわれます。例年はだいたい9/1、今年は8/31です。

「風の又三郎」では風と転校生が村に波乱を起こし、子供たちにさまざまな感情をもたらし、そして去ってゆきます。自然のダイナミックさと怖さも美しく描かれています。

長いですが興味のある方は読んでみてはいかがでしょうか。
青空文庫:風の又三郎

又三郎は好きですが、今年の台風はあまり荒れないでほしいものです。

(蔦)