精霊流し

お盆休みは長崎に滞在していました。
長崎では毎年8月15日に精霊流しが行われます。今回初めて、精霊流しを見ました。

初盆を迎えた遺族が、故人の魂を載せた精霊船を、家から決められた波止場まで運びます。
精霊船は木造で、大きいものでは10m以上あります。
現在は船を水に流すことなく、担いだまま道路を歩くのみとなっています。

波止場に着くまで、周囲で爆竹を鳴らし続けます。
これは中国文化の影響を受けているのでしょうか。
道路上には多くの人と車や路面電車が走っていますが、その付近で爆竹が鳴るのでびっくりします。
精霊船が去る度、道路に爆竹の残骸と火薬の臭いが集積します。

波止場付近で精霊流しを見物しました。ここに全ての精霊船が集まるため、鳴る爆竹の数もものすごいです。
四方八方から破裂音が聞こえるので、まるで戦場にいるかのようです。
騒音レベルを測るスマホアプリがありましたが、メーターを振り切ったため使い物になりませんでした。
体感的には、爆竹から3m程離れた位置で100~110dB程度あったと思います。
担い手は爆竹により近い場所にいたので、さらに+10dB程度に感じられたことでしょう。
これは電車の通るガード下や、飛行機のエンジンの近くと同じレベルです。このレベルの音を長時間聞き続けると、聴覚障害を起こします。
そのため、担い手は全員耳栓を付けていました。

余談ですが、精霊流しと言えばさだまさしさんの曲が有名です。
今年はさださんの母が亡くなられたため、佐田家の精霊船が出ていたそうです。

(祥)