2014年も残すところ1か月となり、先日新語・流行語大賞の候補が発表されました。
「ありのままで」「レリゴー」が大賞を取るかどうかはわかりませんが、今年流行ったコンテンツとしては「アナと雪の女王」が一番ではないか思います。テレビ、ラジオ、店内放送、イベント会場等々で「ありのォ~ままのォ~♪」と何度も聴かされ、正直ちょっとウンザリするほどでした。
この歌の名前はご存知の通り「Let It Go ~ありのままで~」ですが、「let it go」の意味を辞書で調べると“反応しない”、“放っておく”、“あきらめる”など、少しネガティブな印象を持つ言葉でした。これを「ありのままで」と訳したのは、劇作家で翻訳家の高橋知伽江さんという方だそうです。アニメではたびたび口の形がアップになるため、3つ目と6つ目(goのoの部分)の母音は「お」に限定されてしまい、その制約のなかで意味の近い日本語を探すのに苦労されたようです。
「let it go」本来のニュアンスとはやや異なりますが、物語の内容を反映した名訳だと思います。映像に合わせた翻訳というのは、原文をありのままに訳しただけではダメなんですね。
(幸)