音の届け方

近年、iPhoneなどのスマートフォンの普及も相まって、老若男女に関わらず電車内や街中等、至る所で音楽を聴くという行為がより身近になりました。

その昔、レコードの時代は、原盤に収録した原音がほぼそのまま、聴き手に届けられていたと思います。
一方デジタル時代になると、収録した音源に対して雑音を削る等、色々なデータの加工・処理ができるようになり、聴き手に対する音の届け方が多様化してきました。
いまや一般的となった『MP3』という音声の圧縮技術は、『音の聞こえやすさの違い』や『大きな音の直前直後や、近い周波数の小さな音が聞こえにくくなる現象』等、人間の聴覚作用を利用した技術です。この意味からいうと、原音から聴覚的に目立たない箇所を削ってしまっていることになります。

原音にできるだけ近い音源を再生するのが良い、あるいは音質には拘らず限られた容量のスマートフォンに多数の曲を入れるため圧縮しても構わない、などの色々な意見があると思います。
デジタル化で音の楽しみ方が多様化した分、聴き手のすそ野も広がり、ハイレゾ音源等の新たな音の届け方が生まれてきているのだと思います。

MP3圧縮音楽の例 (43秒)フリー素材から:

(信)