BGMの効果

先日、用事である病院に行ったのですが、なんだか物足りない違和感を感じました。この原因は、BGMが流れていないことでした。
最近は、どこでもBGMが流れているので、音楽が無い空間に物足りなさを感じたようです。

BGMの効果としては諸説ありますが、以下の3つに大別できるように思います:

  1. 雑音を聞こえにくくする(マスキング)
    周りの騒音を、BGMで隠してしまおうというものです。
    たとえば、通りに面したカフェでの車の騒音や、隣の席の話し声など。
  2. 空間をつくる
    遊園地だと楽しげなマーチ、病院だと落ち着いた雰囲気に、といった目的を持って選曲し、時間帯や場にあった音楽を流す。
  3. 行動に影響を与える
    運動会では必ずかかる「天国と地獄」、パチンコ屋の軍艦マーチが代表でしょうか。
    テンポの速い曲を流すと行動を活性化させるようです。

アメリカ・ロヨラ大学のロナルド・ミリマン教授がスーパーマーケットで行った実験では、BGMのテンポで買い物客の2点間の移動速度が

  • 遅い曲のほうがゆっくり移動
  • テンポが速ければ移動時間は短かい

ことが観測されました。

また、米国フェアフィールド大学がカフェで行った実験では、1分間にカップを口へ運ぶ回数を計測。以下の結果が観測されました。

  • テンポが速いBGMの時は、4.4回
  • テンポが遅いBGMの時は、3.83回
  • BGMがない時、3.23回

では、仕事場でもテンポの速い曲を流すと、みなテキパキと仕事が捗るか?
大阪警察病院等では、外科手術の際にBGMを流すことで、余計な緊張を省き、効率を上げているようです。
逆にある調査では、麻酔科医は、音楽を流すと注意力が下がり、他のスタッフとのコミュニケーションの邪魔になるというコメントもあるようです。
仕事内容によって、逆効果になるようなこともあるようですね。

当社事務所では、効率が上がりアイディアが湧くであろうと期待し、クラシックかジャズをBGMとして流しています。
さて、効果のほどは。

(一)