「聞こえない音」

ここ数年、iPod などメモリープレイヤーの勢いがものすごいですね。

MDなんてすっかり見かけなくなりました。

メモリープレイヤーの小さなボディには、以前では考えられないほどたくさんの音楽を詰め込むことができます。人の耳には聞こえない超高音域を切り捨てて、楽曲のデータを圧縮しているわけですが、この理論的に悪いはずの音質が、一般の人の耳には結構いい音に聞こえてしまうのには感動を覚えます。この圧縮音声に高品位ヘッドホンを合わせて、更なる高音質を楽しんでしまう人もいます。なんだか本末転倒な気もしますが、耳を騙してどこまで良い音っぽく聴かせるか、といったところでしょうか。

こんなことを書くと、よほど音にこだわりがあるのかと思われてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。かくいう私も音質と利便性が折り合うところで音楽を楽しむ一人です。
ただ、本当に好きな音楽は、良い環境でじっくり楽しんでみたいものですね。

一度いじってみたいオーディオ機器で、レーザーターンテーブルなるものがあります。
針を使わずレーザーでレコードを読み取り、再生するというものです。

実はCDでも、人間には聞こえないとされている超高音域はカットされているのですが、質の良いレコードプレイヤーではこの部分も再生できるといい、近年レコードが再注目されています。

CDとレコードを聴いている時の脳波を比較すると、レコードを聴いている時の方が、精神の安定に関係しているとみられるアルファー波が多く認められるようです。

音とは空気の振動なのですから、たとえ耳では聴こえないという超高音域でも、きっと体のどこかで感じているのではないでしょうか。CDよりレコードのほうが聴き心地がよいという方は、この神経が発達している、というよりも、むしろ退化していない方なのかもしれません。

このレーザーターンテーブルでは、従来のレコード針でも拾うことのできない超高音域もしっかり再生してくれ、その効果は聴きこんで摩耗したレコードであっても同様とのこと。
しかしお値段は100万円以上!

私が手にできる日は、きっと来ないに違いありません。。。

(竜)