「通る声」

人間には「通る声」の人と「通らない声」の人がいます。声の通る人は、踏ん張って大きな声を出さなくてもよく聴こえる声をだします。これは「倍音」というものが大きく関わっています。

倍音とは、基本周波数に対して2倍、3倍…と整数倍の周波数を持つ音のことをいいます。バイオリンの名器「ストラディバリウス」が普通のバイオリンに比べ音が通る(同じように弾いても、遠くまで聞こえる)のは何故か調べたところ、「ラ(440Hz)」の音を出した際、普通のバイオリンより倍音(オクターブの高い音)が多く、倍音ではない音が少なかったそうです。人間の声もこれと同じで、通る声は倍音を多く含んでいます。

では倍音が少ない声質の人は諦めるしか無いのかというとそんなことはなく、倍音を出すための発声法が幾つかあり、それらの基本は腹式呼吸の習得のようです。

一時期、視力さえも腹式呼吸の習得で回復するとか言われており腹式呼吸と聞くだけで「またかよ」と感じてしまいますが、「堂々とした態度」を常にとれるよう経験を重ねるよりは近道な気がしないでもありません。

しかしやはり簡単にはできないんですね…

(課)