船の汽笛

幼いころ、夏休みに山口県の親戚の家に、長期間泊まりにいくのが楽しみでした。

松山から柳井まで、フェリーで3時間半くらいかけてゆきます。

両祖父とも船乗りにもかかわらず、残念ながら、私は船に酔いやすく、
これが一番の難関でした。

船の汽笛、長い音2回は出発の合図。
今でも、この音を聞くと、楽しみ半分・気持ち悪さ半分だった当時を思い出します。

船の汽笛は、約5秒の長い音と、約1秒の短い音があり、これを組み合わせて
信号としているようです。

・面舵(進路を右方向へ):短音
・取り舵(同 左方向へ):短音2回
・右からの追い越し   :長音2回+短音1回
・左からの追い越し   :長音2回+短音2回 など

このほか、汽笛の音程で船の大きさもわかるようです(大きな船ほど、低い音)
これらは、海上衝突予防法で定められています。

安全という意味では、レーダや無線など新技術で代替ができるのかもしれませんが、
情感たっぷりの汽笛の音は、旅ごごろを誘います。

静かになったEV自動車がエンジン音をスピーカから流すように、船の汽笛も無くなることはないでしょう。

https://youtu.be/MxEEPhkYk0k?si=isXCkGHDa31u523-&t=245 (「帆船日本丸 名古屋港出港」)

(一)