新しい言葉「ジワる」

先日、私の寝顔を見た娘(6歳)から「パパ、ジワる~」と笑顔で言われました。
意味は分かりませんでしたが、その後に何回か言われるようになり「ジワる?」の意味を調べると若者言葉で「ジワジワと笑えること」でした。
私は娘からジワジワと笑われていることに初めて気付きました。

私の時代にも「ドロン=先に帰ること」などの若者言葉がありましたが、時代とともに言葉も進化していくものだと改めて実感しました。

「ジワジワ」や「ドロン」などを「オノマトペ」と言いまして(※正式には「自然界の音・声、物事の状態や動きなどを音で表現した言葉」)、「オノマトペ」の歴史を調べてみると、とても古く、日本最古の文献である「古事記」(712年)にはすでに存在しています。
古事記の冒頭には、国を生み出そうと塩の海を鉾でかき回したときに、「こをろこをろ」という音を立てたという描写がありまして現代語訳では「カラカラ」に近い音だそうです。
他にも「万葉集」に、鼻水をすする音「ビシビシ」が載っていたりと「オノマトペ」は、昔から日本の言葉として欠かせない存在だと言えます。

この「オノマトペ」も日本の生活の変化とともに形を変え、新しい「オノマトペ」が生み出されてきました。
最近では、「ツンデレ」「もふもふ」などに加え、「壁ドン」などの「略語+オノマトペ」の進化もしてきており、多様な「若者言葉」が生み出されています。

今までの価値観にとらわれず、自然界の音・声、物事の状態や動きなどを新しい視点、感覚で感じてみるのもいいかもしれません。

<あとがき>

娘に笑われるのは嫌なので「ジワる」という言葉を言わないでと口うるさく言ったところ「パパ、ポイっするよ」と言われました。じぇじぇじぇ!

(口)