年の瀬を迎え、最近1年がどんどん短くなっていくように感じるのは、やはり歳のせいでしょうか。
老化現象として、よく聞くのが目、歯、耳に来る、の三つですが、私の場合、幸か不幸か、まだ三つ目の耳には老化の自覚症状がありません(それに気付かないのがそもそも老化現象と言われそうですが)。
ウィキペディアによれば、老人性難聴(ろうじんせいなんちょう)とは、加齢が原因の聴覚障害のことで、原因は聴覚に関わる細胞の減少・老化により、聴力が低下するもの、とあります。この聴覚に関わる細胞というのは、内耳の中の蝸牛にある、有毛細胞という音を感じ取る細胞のことで、この有毛細胞は、一度衰えてしまうと再生しないらしく、iPS細胞(人工多能性幹細胞)など最新の再生医療技術の活用が期待されているようです。
さて、私の個人的な思い出になりますが、耳で思い出すのが、父親が自分の左右の耳をそれぞれ自在に動かせたことです。元々ほとんどの動物が危険回避のために持っている機能で、人間の場合それが退化してしまったということのようです(動かす筋肉は残っていても使えない状態)。自分の家系だけ見ても、一代前は、より野生に近かったということでしょうか。
果たして退化なのか進化なのか分かりませんが、人間の場合、例えば犬歯や鳥肌、盲腸も?、現代を生きるにあたって不要になってきた、いろいろな機能の名残がたくさんありますね。もはや野生で生きる必要がなくなったということでしょうか。やがて考えることすら、今話題のAIがとって代わるようなことになったら、人間は今後どのような進化(もしくは退化)を遂げていくのでしょうか。
(摸)