録音した自分の声と違和感

音楽が大好きで、とても歌の上手い友人(男)がいます。この間、松田聖子さんの「あなたに会いたくて」を原曲キーで歌っていました。その姿をiPhoneで録画して彼に見せたところ、「俺ってこんな声なの?」」と愕然としていました。
自分に聞こえている「自分の声」と他人に聞こえているそれとでは、違いがある、というお話です。

口から出た音は、空中を伝って両耳に到達します。この空気から伝わった音は「気導音」といい、他人に聞こえている「自分の声」はこちらにあたります。一方、声を出した時に、声帯の振動が頭蓋骨を通じて直接的に伝わった音を「骨導音」といいます。自分に聞こえている「自分の声」は、この「骨導音」も同時に自分の耳に伝えられているために、聞こえ方に差が出るというワケです。

録音した自分の声を聞いて違和感を感じた事のある方は多いと思いますが、違和感を感じない方もいます。歌の練習やモノマネなどで自分の声を客観的に把握するトレーニングをされているからだそうで、そういった方は「気導音」を意識して声を出すことまで出来るんだとか。
これを早速友人に教えてみようと思いますが、彼に聞こえている「彼の歌声」は果たしてどれ程の美声なのかは、気になるところです。

(路)