秋さん、渉さん、土さんに続き、私も非可聴音の話題を。
先日、テレビで「象の耳が良い」という話題のものを観ました。確かに「耳がダンボ」などという言い回しもありますね。(古いでしょうか!)
象は超低周波をつかって、10キロ以上離れた相手ともコミュニケーションをとるそうです。超低周波とは、人間の聴くことのできる周波数帯(20Hz~2万Hz)よりも低い音です。
ちなみに、象の声は5Hz前後。また象のほかに、クジラも超低周波でコミュニケーションを行うそうです。
コントラバスなど、低音パートを受けもつ楽器も大きいものが多いですね。ソプラノリコーダよりも、アルコリコーダのほうが低い音を出します。
象もクジラも体が大きいので、そういった超低周波を出すことが可能なのです。
では、象が超低周波を「聴く」ことができる秘密とは?
実は「足の裏」で聴いているのです。ゾウの足の裏は非常に繊細にできていて、音を30~40キロ離れたところでもキャッチすることができるそうです。
2004年12月におきたインド洋大津波の際には、象たちは津波を事前に察知し集団で高台に異動するという出来事が話題になりました。
こういった象のコミュニケーションについては、ジョイス・プール博士のケニアにおける長年の研究が有名です。
また、コーネル大学鳥類研究所動物音響研究プログラムのエレファント・リッスニング・プログラムでは、象の鳴き声を「盗み聞き」しながら象の健康状態と頭数の把握を行うべく研究が進んでいます。
[象の声:IFAWのページ](http://www.ifaw.org/ifaw/general/default.aspx?oid=91775)(リンク切れ)
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