歯周病の知覚過敏ではありません。
発達障害の現れ方の一つ。音や光に対して過敏に反応してしまう症状です。
先日、この情報を取り上げたテレビ番組を拝見し、症状を持つ方は大変なご苦労をされていることを知りました。
一般の人では無視できる程度の音、例えばスーパーマーケットの冷蔵庫の音がやたら大きく聞こえたり、電車内での携帯電話の操作音が非常に気になったり、音の攻撃で、大変疲れるそうです。
また急に大きな音がするとと、頭の中で反響して考えがまとまらなくなり場合によってはパニックを引き起こし、動けなくなるとの事。
こういった感覚異常は、個人ごとに把握の仕方が異なる為、客観的評価が難しく、あまり研究が進んできませんでした。
しかし昨今、大人の発達障害が注目され、その症状をもつ方が自覚し、自分の感じてきた違和感を表現できるようになり、少しずつ研究が進んできました。
一般の方と感覚過敏の方を比較し、音がどう感じられているのか、筋肉反応で測定した結果が、以下に記載されています。
[発達障害 解明される未知の世界](https://www.nhk.or.jp/special/plus/articles/20170630/index.html)(リンク切れ)
これによると感覚過敏の方は65dB(A)程度の小さい音も、一般の方の90dB(A)くらいの大きい音に感じており、95dB(A)以上の音は、より大きな音で感じてしまうため、非常に音ストレスの大きい中で過ごしています。
ただ全体的に大きく聞こえるのではなく、真ん中ほどの音は、普通に聞こえたり苦手な周波数域も個人ごとに異なるようで、何らかの対策を各自で講じるか、耐えるしかないとの事。
テレビ番組では、ノイズキャンセリング付きのヘッドホンをつけ、低周波数帯の定常ノイズをカットすることで対策をしていました。
これでようやく他人と会話ができ、授業を聞くことができるようになったとの事ですが誤解も多く、相手に会話や授業を拒絶していると思われることもあるようです。
「会話をしたい」から、ヘッドホンをつけているのに。
「聞こえ」の問題は外見からは分からないので、難しい問題です。
このような課題を持った方の自衛措置の一つとして、周りに助けを求めるカード、「ヘルプカード」があります。
外出先で症状がひどくなった際、音や光の洪水にのまれ、パニックになったときに、このカードを掲げ、周りに支援を求めます。
大阪府/ヘルプマーク
各自治体からも提供されています。
このカードを掲げられている際には、ぜひ御支援いただければと思います。