「聴き取りにくさの原因は?」

幼少の頃、確か、友達とふざけて遊んでいた時だと思いますが、耳元でモデルガンの火薬が弾け、鼓膜がやぶれるのではないか?という思いを経験したことがあります。(一瞬、ツーン、となり何も聞こえなくなりました)

それ以来、私の「耳」は、他の人よりも少し感度が悪いのでは?と思うことがしばしばあります。(もちろん健康診断の聴覚検査に引っ掛かるほどではありません)

そんな少し聴こえにくい「耳」を持つ私なりに、いろいろと原因を解明してみました。

1.相手が話している「言葉(語句)」そのものを知らないことがある。

私の脳細胞に「その言葉」が知識としてインプットされていないため、相手が話した「言葉(音声)」そのものが聴き取れないことが原因のひとつです。知識のない「言葉=音声」を耳が受け取ったときに、記憶と関連付けされず、その「音」を解明できないというものです。

2.相手の話しを「流して」聞いていることがある。

これは当たり前のことですが。。。
疲れて帰宅したときに、さて、テレビでも見ながらゆっくり食事をしようとした途端、妻が横から「ねぇねぇ、今日お友達の○○くんの家に・・」と、決まって割り込みが入ります。私の耳は器用にテレビに集中し、視線はほどほどに妻の顔に向けながら画面と行ったり来たりするわけです。そこで突然切り出す「どうしたらいい?」という妻の質問。「うーん、そうだな。。。(なんのことだっけ)」となる訳です。

3.少し話が脱線しましたが、もうひとつの原因は、相手に配慮した「話し方」になっていない、ということが言えます。

人間同士のコミュニケーションであれば、モゴモゴと口ごもって話す喋り方は、やはり相手の耳に届きにくいものです。
また、最近はカーナビゲーションシステムなどで、自動音声案内による交通情報なども提供されています。走行中にいきなり「事故多発地域。追突注意」と流れます。運転に集中していると、「事故多発(ジコタハツ)」という音声案内を聞き漏らしてしまいます。これは「事故多発」という情報は、普段よく「目」にはしていますが、「聞く」ことが少ないために「耳」が慣れていない理由によるものです。
少し工夫して、音声ガイドの開始を周知する「ピンポーン」という合図を入れてあげるだけで、人間の耳は「さぁ聞くぞ」というモードに変わり、これだけでも聴き取りやすさが改善されるのです。

様々な音声案内や、人と人とのコミュニケーションにおいても、相手の「聴きやすさ」に配慮した、音声のユニバーサルデザインを実現して参りたいと思います。

(愼)