「カタカナ語」

先日のサッカー日本代表の試合が行われた埼玉スタジアムは青一色に統一されたスタンドとサポータの声の力で相手チームを威圧してましたね。

実際にはスタジアムに行けなかったのでTV観戦をしているとサッカーの解説者は基本的にカタカナ語が多いことになんとなく気付きます。

外国から来たスポーツと言ってしまえば終わりですが解説者だけでなく雑誌などの文章でもサッカー用語はとにかく「カタカナ語」が多い。

バイタルエリア、アプローチ、プレッシャー、アジリティ、チャレンジ、アタッキングゾーン・・・。実際、何気なく自分としても使っている言葉が多い。

専門用語=共通言語(共通イメージ)は必要なんだと思う。瞬時に同じイメージを共有できる言語は、ほぼ試合が切れること無いサッカーというスポーツではチームプレーを充実するためにも、味方に情報を伝える「言葉」が重要と思う。

それが日本語でも英語でも韓国語でも、特に大切だと思うのは味方に瞬時に的確に意思を伝えることができるか、指示できるか。それによってチームとしてスムーズにプレーできるか。

しかし、カタカナ語では曖昧になってしまうところも凄く多くある気がする。実際「アプローチが悪い」と言われれば大まかなイメージは掴めるけど、 「ボールへの寄せが悪い・甘い」とか、「ボールを持っている敵からの距離が遠い」の方がイメージは掴みやすい。

「バイタルエリア」にしても、「ペナルティエリアの手前」とした方が圧倒的に分かりやすいと思う。

10数年前に冬の選手権出場を目ざしていた僕のチームでは、誰も「チャレンジ」も「アプローチ」も使ってなかった。それでも、僕やチームメイトがプレーに戸惑うことはなかった。

ただ実際、試合中にも、TV中継中にも長々話すことは出来ないので、瞬間的にイメージを伝えるという点で、日本語より「カタカナ語」のほうが使いやすいと、洗練されてきたんだと思う。

母国語=日本語を大事に思いつつ、普段のコミュニケーションくらいはなるべく綺麗な日本語を使いたいと思う。

(信)