「うぐいす」

毎年春になると、我が家にはうぐいすがやってきます。早春から、5月も終わろうとしている今もまだ、縁側の向こうに添水の溜まった水を求めて、そのかわいらしい姿を見せてくれています。しかし、なんといっても私達に季節の到来を知らせてくれるのは、そのさえずりですよね。

「ホーホケキョ!」というのが完成形なのでしょうか。最初のうちは「ほ~ほ~・・・ほぉぉ・・・きょ・・き・・・」と情けない声で終わってしまうことも。「あらあら」と思っていると、近くで娘が「まだまだ練習中なんだね。 ガンバッテ~」なんて声をかけていたので、調べてみると。。。

その通りでした。若鳥は幼い頃に聞いた他のウグイスのさえずりを覚えておいて、次の春にそれを思い出しながらさえずる練習をするのだそうで、その過程のことを「プラスチックソング」とか、「ぐぜり鳴き」と言うそうです。そして、さえずりをすでに覚えているはずの大人のうぐいすも、毎年春先にはこの「ぐぜり鳴き」のような状態を経て、上手なさえずりができるようになっていくそうです。「まだ調子が出てないな~」という感じでさえずっているのはこの「ぐぜり鳴き」なんですね。

練習中の未完成なさえずりが全部筒抜け!なのは彼らにとっては不本意かもしれませんが、またそれが微笑ましく、娘と一緒に、ガクっとずっこけてみたり、うまくいけば目配せをして手を叩いたりして楽しく過ごす一日はとても幸せな瞬間です。

成鳥のさえずり(20秒)

若鳥のぐぜり鳴き
http://www.sizenken.biodic.go.jp/pc/ikimono/thema/02/setsumei/ugu06.html(リンク切れ)

(晶)