「声が印象的なテレビCM」

テレビを見ていると、いやでも目に飛び込んでくるCM。真剣に番組を楽しんでいる人には邪魔なものでしょうが、私は結構このCMが好きなのです。

人気アーティストの最新曲や懐かしいヒット曲をBGMに、クリエーターたちが知恵を絞ったショートストーリーが展開され、最後に商品や企業名がアップになって終了・・・。だいたいはこんなパターンなのですが、そのショートストーリーが気が利いていて面白く、「続きはネットで!」なんて言われると、商品自体に興味がなくとも、ついHPを見てしまいます。(まんまとクロスメディアの宣伝方法に乗せられている訳ですね)

しかし、そんな凝った演出のCM全盛の中で、シンプルで逆に印象に残るCMがあります。

それはトイレの消臭剤や喉の薬などを出している製薬会社のCM。その会社のCMは、派手な演出、ウケを狙った演出は全くありません。BGMも非常に控えめ。なかにはBGMが全くないものすらあります。おそろしく滑舌のよいナレーターが商品の特長を語り、生活感溢れるタレント(時には一般の人)が商品の感想を語るだけ・・・。そんな昔気質(!)なCMなのです。
一見地味ですが、音楽を多用したほかのCMの間に流れると、力強いナレーターの声と、実感のこもった使用者の声がすっきりと響いて、どんな商品なのかが一発で伝わる秀作です。商品の売れ行きを決めるのは「口コミ」だとよく言いますから、やっぱり人間の声って、リアルでもっとも大事な要素なのかも知れませんね。

ちなみにこの製薬会社は、自社HPで全テレビCMを公開しています。商品のネーミングも「ダジャレか!」とつっこみたくなるほど面白いので、ぜひチェックして下さいね。
http://www.kobayashi.co.jp/

(幸)