楽器の分類「木管楽器」 ~サックスが木管楽器?~

今回と次回の2回に分けて、楽器の話をしたいと思います。とは言っても、個別の楽器でなく、タイトルにあるように「木管楽器」というような楽器群の名称についてです。

木管楽器と金管楽器は、材質による分類のように聞こえますね。由来としてはそうなのですが、現在の正しい分類は材質によるものではありません。木管楽器は、息を吹き込むことによって音を出す楽器で、大きくは2種類に分かれます。

(1)空気の渦を作ることで音を出す。フルートや、尺八、リコーダー、オカリナなどが、この原理で音を出しています。小さいときに、ビールやジュースの瓶に口を当てて息を吹き、音を出して遊びませんでしたか?あれもこの原理です。瓶では音程を変えられませんけどね。音程を変えるには、リコーダーでおなじみのように、楽器に開けた穴を指で塞いだり開放したりします。

(2)「リード」と呼ばれるものを振動させて音を出す。クラリネットや、サックス、オーボエなどがこのタイプです。日本古来の雅楽でも「ひちりき」という楽器があります。また、「チャルメラ」は実はもともと楽器の名前で、オーボエと同じ構造をした木管楽器だそうです。チャルメラという言葉はポルトガル語が由来です。リードの材質には、葦の茎などが使われます。音程の変え方は、先ほどと同じです。

いかがですか?リコーダーやチャルメラも木管楽器なんです。意外に身近な存在に感じられるのではないでしょうか。

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