先日、東京大田区にある厳正寺の「水止舞(みずどめのまい)」というちょっと珍しいお祭りを見に行きました。
15年ほど前に出版された、みうらじゅんの「とんまつりJAPAN」という奇祭特集本でも紹介されています。
この祭りは、長引く雨が止むように、龍神に祈りを捧げ鎮めたのが始まりと言われます。約700年の歴史があり、東京都無形民俗文化財にも指定されています。
前半の「道行(みちゆき)」、後半の「水止舞」の二部から成ります。
小雨の降るなか寺の前で待っていると、「道行」が始まりました。龍神役の男性2人が藁縄を編んだ筒に入れられて、寺の門の外の道路に転がされたうえに、人々からバケツの水をじゃんじゃん浴びせかけられます。その間、龍神たちは手に持った大きな法螺貝を力いっぱい鳴り響かせます。
ずぶ濡れで転がされながらボェ~ボェ~と法螺貝を必死で吹く姿は迫力があり、何とも見ごたえがありました。
そして龍神たちは徐々に寺の舞台へと運ばれ、「道行」は終了。このあと三匹の獅子による舞が捧げられ、龍を鎮めます。
この獅子たちは、「水止=シシ」と名付けられています。舞とそれに合わせて奏でられる笛・太鼓もすてきでした。
小雨が降る中でしたが、楽しく見ることができました。今年は長雨が続いていますから、これでそろそろ梅雨明けとなってほしい所です。
↓法螺貝の音ともにお祭りの雰囲気を味わえます。
(津)