車のエンジン音がこの世に初めて鳴り響いたとき、人々はおそらく驚いたでしょう。
エンジンの原理はシリンダーの中で爆発を起こし、その勢いで軸を回転させるというものなので、大きな音がするのは当たり前ですが、長年の進化を経て次第に静かになりました。
今はもはや電気モーターにその役割を譲ろうとしていて、もう姿を消す運命にあるかもしれません。ちょっぴり寂しい感じがします。
そこで、せっかくなので、もう二度と聞けないかもしれない「過去の車が発した音」について振り返ってみます。
- ビートル系:空冷式の独特のポッポッポ音。私が生まれ育った国ではビートルは筆頭の大衆車でしたが、そのエンジンは複数の車種にも搭載されていたため、町のあらゆるところからその音が聞こえてきました。
- 2ストローク系:今はバイクでしか見かけない形式のエンジンですが、幼いころにはDKWというドイツ系の車に搭載されていて、爆音とともに独特の匂いが印象的でした。
- V8系:高級車では今でも普通ですが、ここでいうV8の音はそういった上品な音ではなく、「マッスルカー」独特の荒っぽい音です。当時はフォードやクライスラーの現地版車種に搭載されていて、「チョイ悪」気分を味わいたい人のあこがれの的でした。
- 国産車:いろいろありますが、いつか懐かしいと思うようになるのでしょうか。ひたすら合理性を追求し、今の静かな車に姿を変えてきたような気がします。ただ、そんな中、「軽トラック」だけはユニークで、いつかまた聞きたくなる日がくるかもしれません。
1. ビートル系 | |
2. 2ストローク系 | |
3. V8系 | |
4. 国産車 |
最近、「古き悪き時代」を懐かしく思うことが増えてきました。これはけっして良いことではなく、どうかしているかもしれません。ただ、脳内には美化された思い出しか残らないものです。そこには「ポッポッポ音」とともに、なぜかわくわくして走る自分の姿があります。
(桜)