危険を知らせる

今年は台風が日本にたくさん上陸し、様々な地域で大きな被害をもたらしました。被害に遭われた皆様、心からお見舞い申し上げます。

私は台風といえば、1991年の通称「りんご台風」を思い出します。バラバラとトタンを打つ雨音が、やがてドーッと連続したような大きな音に変わり、強風で飛んできた何かが家にぶつかるガツンという音、窓枠がガタガタいう音が聞こえ、なかなか寝付けませんでした。深夜、カーテンの隙間からおそるおそる外を見ると、家々から飛ばされたテレビアンテナがすごい速さで目の前を通過していったのを覚えています。

音には、危険を知らせる役割もあります。ずっとビルの中にいて、外に出たら思ったよりも雨や風が強く、慌てて引き返した経験はないでしょうか。私は何度かあります。
最近のニュースでは、走行音が静かなハイブリッド車(HV)などの接近に歩行者が気づかず、事故に巻き込まれるのを防ぐため、音で知らせる「車両接近通報装置」の搭載を2018年3月の新型車から義務づけるとのことでした。

なんでも静か=良いということではありませんね。今後は、危険を知らせるために、静かになったモノに後付けで敢えて音を付ける…そういう仕事が増えていくような気がしました。

(幸)