サイン音を楽しく

音にはいろいろな役割がありますが、その中で重要なものの一つに「情報を伝える」というものがあります。
例えば列車の発車ベルは電車の発車を知らせますし、電子レンジのチンはレンジ動作が終わったことを示します。
このような音を「サイン音」と呼んでいて、世の中にはサイン音があふれています。

音がこのような役割を果たせる理由は大きく二つあると思います。
一つに「広い範囲に伝わる」ことが挙げられます。
数メートル離れたところや、物陰になっているところでも音は伝わります。これは光にはない特徴です。
特に物陰に隠れると光は見えないため、情報を伝えるのには適しています。

もう一つは、「顔の向きにかかわらず伝わる」ことがあります。
例えば光で情報を伝えようとすると、その人が光の方向を見る必要がありますが、音は360度どこから鳴っていても聞こえます。
これは、耳が360度の情報を拾えることと、耳は基本的には塞げないことからくる特徴です。
例えば緊急時の避難信号を光で伝えると、目を閉じで眠っている人には伝わらないでしょう。

このような理由から、サイン音は世の中にあふれています。
サイン音の例をもう一つ挙げます。
車を運転するときにウインカーを出しますが、そのウインカーからなる「カッチカッチ」という音もサイン音です。
なぜこのような音かというと、ウインカーランプを点滅させるためのリレーという電気回路から音が出ているためです。今ではリレーを使用しないウインカーランプもあるそうですが、そのような車でも昔からのおなじみの「カッチカッチ」の音を電子的に鳴らしているそうです。
このウインカー音ですが、なんとおなじみの「カッチカッチ」以外の音に変更できる車があるそうです。
それがシトロエンの車です。C4など、数車種に搭載されています。
どちらかというと無機質で地味な音のウインカー音ですが、数種類から選べるというだけで、なんだか車を運転するのが楽しくなりそうです。

音は、こちらの動画で確認できます。あなたなら、どの音にしますか?

(翔)