気温と音

今年はスポーツの国際試合の多い年です。トリノオリンピックの興奮も覚めやらぬ中、次はWorld Baseball Classicが始まります。

最近の東京は寒波が戻ってきており、選手の体調維持が心配なところです。一次リーグ開催場所の3月の平均気温を比較すると、以下のようになります。

日本・東京 :12℃~5.4℃(最高~最低気温。以下同様)
米国・アリゾナ州フェニックス 23℃~8℃
米国・フロリダ州オーランド 24.3℃~19.4℃
プエルトリコ・サンファン:26。6℃~23。2℃

この気温差は音の世界で、どのような変化をもたらすでしょう。

まず、気温が高いと音は早く伝達され、低いとゆっくりと伝わります。
(当Blog「音で気温を測る」参照)

また、トランペットなど管楽器のように空気柱が共鳴して音を出す楽器では、気温があがると音程は高くなります。呼気で管内の空気が温まり音程が上ずることが知られています。

東京とサンファンで比較すると、最高気温で14.6℃サンファンのほうが高く、10Hzほど音が高く鳴る理屈です。この10Hzの違いはこんな感じです(440Hzと450Hzを交互に再生します)。

440Hz450Hz.mp3

BaseBallを「野球」と邦訳した正岡子規の俳句をひとつ。

  今やかの 三つのベースに 人満ちて そゞろに胸の 打ち騒ぐかな

ボールをとる音、バットで打つ音で、気温の違いは分かるのでしょうか?私は分かるような気がします。

ヒッティングの音

(一)